むちうちになると、バレリュー症候群という言葉を
耳にすることがあるでしょう。
これは今から100年近く前、フランス人のバレとその弟子リューが
「後部頚交感神経症候群」を発見したので、
二人の名前を取って、病名となりました。
これは何かというと、首の部分の疾患や外傷なのに、
頭部や顔面に強い異常を感じることがあるという例が良く見られます。
つまり首の異常は交感神経と密接な関係がある…というものです。
自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、
多種多様な症状が生じてくるのが自律神経失調症です。
バレリュー症候群は首の異常を原因とする自律神経機能障害
ということができます。
ところで、身体の各部を機能させるものに
体性神経系と自律神経があります。
体性神経は動物神経とも呼ばれるように、
自分の体を自分の意思で動かすときに使われています。
自律神経は食物神経とも言われ、
自分の意思とは関係なく働くときに使われる神経です。
植物人間と言われるのは、自律神経だけが働いて生きている状態のことです。
ところで、バレリュー症候群の場合は
後頭部の痛みの訴えが多いのですが
その他にも下記のようなさまざまな症状が起きます。
全身の症状として、倦怠感・疲労感・不眠。
神経や筋肉の症状として、
頭痛・肩こり・めまい・しびれ・脱力感。そのほか、動悸、息切れ、食欲不振、
腹痛、便秘、下痢などです。
では、バレリュー症候群とわかった場合には、
どのような治療をするのでしょうか。
これに関しては次回お知らせしますね。